お遍路・八十八か所参り、弘法大師・空海や道元、東大寺や法隆寺、京都など、日本の歴史・文化にも深くかかわっている仏教のことを知りたいと思うきっかけがたくさんあるんだから、歴史を踏まえつつ現代人にとってもわかりやすい仏教の解説があればいいのに…。
そんな思いから、唯識という仏教理論(煩悩とその乗り越え方、悟りとは何か、悟るための方法)の解説で有名で、仏教心理学会の立ち上げや副会長としてご活躍された岡野守也先生による、仏教の基本がわかる「唯識」と「般若経典のエッセンス」(般若心経や大般若経など大乗仏教の智慧)のわかりやすい入門講座を、4枚組のDVDまたは動画のセットとしてお得な価格でご用意しました。
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仏教を学ぶ意義
仏教を学ぶことで、自分自身を見つめ直し、他人への思いやりを持ち、ストレスを軽減し、自分の人生の価値を理解し、環境を大切にすることができます。
仏教の教えを通じて、より充実した毎日を送ることができるでしょう。
社会人が仏教を学ぶメリット
社会の中で仕事をしてお金を稼ぎ、家族を支えたり、自分の生活を送る中で、仕事や人間関係でストレスが増えることが多いです。
その中で仏教を学ぶということには明確なメリットがあります。
1. ストレスの軽減
社会人として生きていく上では、仕事や生活上のストレスを抱えがちです。
仏教には瞑想や呼吸法があり、それらを学び実践することで、心を落ち着かせ、リラックスする方法を身につけることができます。
これにより、ストレスが軽減されることで、健康的な生活を送ることができます。
2. 人間関係の改善
仏教の中でもとりわけ大乗仏教は、他人への思いやりがなぜ大切なのかを様々な角度から教えてくれます。
この教えを実践することで、結果的に職場や家庭での人間関係がかなり良くなってきます。
同僚や上司部下、家族とのコミュニケーションエラーやトラブルへの対応や心構えが身に付きます。
3. 効率的な仕事
瞑想を通じて集中力が高まるため、全体的なパフォーマンスが上がります。
集中力が高まると、仕事を素早く正確にこなすことができ、余裕を持って過ごせるようになります。
結果的に、仕事の成果が向上し、他者との関係性にもゆとりが生まれ、評価が上がることも現実的に期待できます。
4. 自己成長
仏教の教えは自己理解を深める助けとなります。
自分の強みや弱みを知り、成長するための方法を学ぶことができます。
これにより、社会人としてのスキルや能力の向上、キャリアアップを支えるしっかりとした土台ができます。
5. バランスの取れた生活
仏教はバランスの取れた生活を重視します。
仕事とプライベートの両方で充実した生活を送るための考え方を学ぶことで、過労を防ぎ、健康的な生活を送ることができます。
例えば、仕事だけでなく趣味や家族との時間も大切にすることができます。
6. 心の平穏
仏教を学ぶと、心の平穏を見つけることができます。
心が穏やかであれば、トラブルが起きても拒否反応を起こさず冷静に対処できるようになります。
初心者におすすめの学び方
仏教を学ぶ初心者には、比較的に手軽にできる方法から取り組むのがおすすめです。
具体的には、本を読む、動画を見る、お寺を訪ねる、瞑想を体験する、教えの中でも今すぐできることを実践してみるといった方法があります。
これらを通じて、仏教の基本的な教えや実践方法を理解し、日常生活に取り入れることができます。
ぜひ挑戦してみてください。
1. 本を読む
仏教に関する入門書や子供向けの本を読むことからはじめてみてはいかがでしょうか?
わかりやすく解説している本を選ぶと、仏教の基本的な考え方や歴史を学ぶことができますから、より学びを深めていくという意味でも、すぐに使えるという実践的な意味でもおすすめです。
おすすめの本
- 「ブッダのことば」 – ブッダの教えをわかりやすく紹介しています。
- 「仏教入門」 – 仏教の基本的な教えを解説しています。
- 「ブッダ」 – 手塚治虫の有名な漫画ですが、それぞれのエピソードを通してブッダが辿った人生がスッと伝わってきます。
2. ドキュメンタリーや動画を見る
インターネット上には仏教のドキュメンタリーや動画がたくさんあります。
動画は視覚的な情報がある分理解しやすいです。
YouTubeなどで「仏教入門」や「仏教の基本」などのキーワードで検索すると、あなたが気に入る動画がきっと見つかると思います。
おすすめ動画の探し方
- YouTubeで「仏教入門」で検索
- YouTubeで「ブッダの生涯」で検索
3. 地元のお寺を訪ねる
お寺は仏教の教えを実際に体験できる場所です。
少し大きめのお寺を訪ねてみると、住職さんから直接お話を聞く機会があったり、お寺の行事に参加したりすることができます。
実際に仏教を実践している人の話を直接聞くことで、理解が深まります。
おすすめのお寺の訪問方法
- お寺の見学ツアーに参加する
- お寺の行事(法要や講話、坐禅会)を調べて参加する
4. 瞑想を体験する
仏教の実践方法の大切なものの一つに瞑想があります。
瞑想をすることで心を落ち着かせ、自分自身を見つめ直す時間を持つことができます。
まずは初心者向けの簡単な瞑想方法を学び、毎日少しずつ実践してみるのがおすすめです。
瞑想の始め方
- 静かな場所に座る
- 目を閉じて、ゆっくりと深呼吸をする
- 自分の呼吸に意識を集中する
- 3分から5分程度続ける
5. 仏教の教えを実践する
仏教の教えを日常生活で実践することも大切です。
例えば、他人への思いやりを持つ、正直に生きる、感謝の気持ちを持つなど、仏教の教えを取り入れて生活することで、理解が深まり、文字通り身に付きます。
実践の例
- 困っている友達を助ける
- 家族に感謝の気持ちを伝える
- 嘘をつかずに正直に話す
仏教を学ぶことのできるお寺
お寺と言っても違いがあるので簡単に説明しておきます。
仏教を学ぶという意味では、どれか一つに決めてしまわないで、さまざまな宗派のお寺を訪れると良いでしょう。
禅寺では座禅を、浄土宗や浄土真宗のお寺では地獄極楽といった世界観のお話や念仏を、真言宗のお寺では真言やマントラに密教の儀式的な一面を、天台宗のお寺では多様な修行法を体験できます。
お寺を訪れて実際に体験することで、仏教の教えを深く理解することができます。
1. 禅寺(ぜんでら)
概要
禅寺は禅宗(ぜんしゅう)の教えを実践するお寺です。禅宗は、座禅を通じて心を静め、悟りを目指すことを重視しています。
学べること
- 座禅(ざぜん):静かに座り、悟りを開くことを目指す瞑想の一種です。
- 禅の教え:シンプルで実践的な仏教の教えを学ぶことができます。
おすすめのお寺
- 永平寺(えいへいじ)(福井県):曹洞宗(そうとうしゅう)の大本山で、座禅の修行が体験できます。
- 建仁寺(けんにんじ)(京都府):臨済宗(りんざいしゅう)の大本山で、禅の文化に触れることができます。
2. 浄土宗(じょうどしゅう)・浄土真宗(じょうどしんしゅう)のお寺
概要
浄土宗や浄土真宗は、阿弥陀仏(あみだぶつ)への信仰を重視し、念仏を唱えることで極楽浄土に往生することを目指すという教えです。
学べること
- 念仏(ねんぶつ):阿弥陀仏の名前を唱える修行法です。
- 浄土教の教え:阿弥陀仏の慈悲や救済について学ぶことができます。
おすすめのお寺
- 知恩院(ちおんいん)(京都府):浄土宗の総本山で、念仏や仏教の教えを学べます。
- 東本願寺(ひがしほんがんじ)(京都府):浄土真宗の大本山で、仏教の教えを学ぶことができます。
3. 真言宗(しんごんしゅう)のお寺
概要
真言宗は、密教(みっきょう)の教えを実践する宗派で、真言(しんごん)やマントラを唱える修行法が特徴です。
学べること
- 真言(マントラ):特定の言葉や句を唱えることで心を清める修行法です。
- 密教の教え:神秘的な儀式や瞑想法を学ぶことができます。
おすすめのお寺
- 高野山(こうやさん)(和歌山県):真言宗の総本山で、多くの修行体験ができます。
- 東寺(とうじ)(京都府):真言宗の重要なお寺で、仏教の歴史と伝統を感じることができます。
4. 天台宗(てんだいしゅう)のお寺
概要
天台宗は、すべての人が仏になる可能性を持つという教えを重視します。そして、さまざまな修行法を実践します。
学べること
- 座禅や念仏:多様な修行法を実践できます。
- 天台教の教え:幅広い仏教の教義を学ぶことができます。
おすすめのお寺
- 延暦寺(えんりゃくじ)(滋賀県):天台宗の総本山で、多くの修行体験ができます。
- 善光寺(ぜんこうじ)(長野県):天台宗のお寺で、仏教の教えを学べます。
仏教を学ぶことができる大学
仏教を教えている大学には複数ありますが、その中の一部をご紹介します。
通信講座のある大学や、生涯学習として一般に開かれた講座を開講している大学もあります。
1. 龍谷大学(りゅうこく だいがく)
概要
龍谷大学は京都にある仏教系の大学で、浄土真宗(じょうどしんしゅう)の教えを基にした教育が行われています。仏教の歴史や教義を深く学ぶことができます。
学べること
- 仏教の歴史と文化
- 浄土真宗の教義と実践
- 仏教美術や文学
おすすめポイント
- 仏教に関する多様なカリキュラム
- 多くの仏教関連のイベントや講座
2. 駒澤大学(こまざわ だいがく)
概要
駒澤大学は東京にある禅宗(ぜんしゅう)の曹洞宗(そうとうしゅう)系の大学で、仏教の教えを基にした教育が行われています。特に禅に関する研究が充実しています。
学べること
- 禅の歴史と哲学
- 座禅や瞑想の実践
- 仏教の倫理と社会問題
おすすめポイント
- 座禅体験ができる施設
- 多くの仏教関連の研究会やセミナー
3. 大正大学(たいしょう だいがく)
概要
大正大学は東京にある仏教系の大学で、真言宗(しんごんしゅう)や浄土宗(じょうどしゅう)など多くの宗派に関連する教育が行われています。
学べること
- 仏教の多様な教義と実践
- 仏教文学や仏教美術の研究
- 仏教と現代社会の関係
おすすめポイント
- 多様な仏教宗派の教えを学べる
- 仏教に関する豊富な文献と資料
4. 京都大学(きょうと だいがく)
概要
京都大学は京都にある国立大学で、仏教学を専門に研究する学科があります。幅広い仏教の研究が行われています。
学べること
- 仏教の歴史と思想
- 東アジアの仏教文化
- 仏教哲学と現代の問題
おすすめポイント
- 幅広い仏教研究のカリキュラム
- 世界中の仏教研究者との交流
5. 立命館大学(りつめいかん だいがく)
概要
立命館大学は京都にある私立大学で、仏教の研究が充実しています。特に仏教文化や歴史に関する研究が盛んです。
学べること
- 仏教の文化と芸術
- 日本仏教の歴史
- 仏教の社会的役割
おすすめポイント
- 豊富な仏教関連の研究資料
- 多様な仏教文化の研究プロジェクト
6. 高野山大学(こうやさん だいがく)
概要
高野山大学は和歌山県にある真言宗(しんごんしゅう)の大学で、密教(みっきょう)の教えを基にした教育が行われています。仏教の実践と研究が深く行われています。
学べること
- 真言密教の歴史と教義
- 瞑想や真言(マントラ)の実践
- 仏教美術と文化
おすすめポイント
- 密教の教えを深く学べる環境
- 高野山という特別な場所での学び
仏教の教えとは
仏教の教えは以下のような内容が基本となっています。
お釈迦様の教えという意味での原始仏教と、後の時代に発展させたもので日本に入ってきている仏教である大乗仏教でそれぞれ代表的なものをまとめました。
原始仏教の基本的な教え
1. 四諦(したい)
仏教の教えには「四諦(したい)」というものがあります。これは、人生の苦しみとその解決方法を説明する四つの真理です。
- 苦諦(くたい)
- 説明: 人生には苦しみがあるということです。四苦八苦という言葉の印象で悲観的に捉えられがちですが、次の集諦と合わせてはじめて仏教的な意味を持つ言葉です。
- 集諦(じったい)
- 説明: 苦しみには原因があるということ。苦しみは「無明」に基づいて営まれる「欲しいものが手に入らない」や「ものごとがうまくいかない」といったものである。原因を知り乗り越えるためにはどうすればよいのかということを示します。
- 滅諦(めったい)
- 説明: 苦しみはなくすことができるということです。根本原因である無明について理解し浄化することにより、過剰な欲望や無知をなくすことで、苦しみから解放されることができます。
- 道諦(どうたい)
- 説明: では具体的に無明を乗り越え、苦しみをなくすためにはどうすればよいのか?その方法は「八つの道(=八正道)」を実践することです。
2. 八正道(はっしょうどう)
苦しみをなくすために、「八正道(はっしょうどう)」という八つの道があります。
- 正見(しょうけん): 正しい見方をすること
- 正思(しょうし): 正しい考えを持つこと
- 正語(しょうご): 正しい言葉を使うこと
- 正業(しょうごう): 正しい行動をすること
- 正命(しょうみょう): 正しい生き方をすること
- 正精進(しょうしょうじん): 正しい努力をすること
- 正念(しょうねん): 正しい思いを持つこと
- 正定(しょうじょう): 正しい瞑想をすること
大乗仏教の主な教え
1. 菩薩(ぼさつ)の道
- 説明: 大乗仏教では、自分だけでなく、他の人たちも共に救われるような生き方をする「菩薩(ぼさつ)」という理想があります。菩薩は、深い理解を元に、自分の悟りを待つということではなく、他の人たちにも働きかけます。
2. 空(くう)
- 説明: 「空」とは、すべてのものが自分だけのものではなく、すべてがつながっているという考え方です。つまり、すべてのものは変化し、互いに関係し合っていると考えます。空しいという日本語の訓読みの意味は実は含まれていません。
3. 慈悲(じひ)
- 説明: 大乗仏教では、誰に対しても無限の慈悲を持ち、誰もが救われることを大切にします。これは悟りが深まることによって生まる本当に意味での自己理解に基づいた他人を思いやる気持ちです。
4. 各種の経典(きょうてん)
- 説明: 大乗仏教では、「法華経(ほっけきょう)」や「般若経(はんにゃきょう)」などの経典(きょうてん)を大切にしています。これらの経典は、お釈迦様の直接的な教えではありませんが、菩薩の理想や慈悲の教えがどういうものなのかを様々な視点で説いています。
仏教の名言
1. 「諸行無常」(しょぎょうむじょう)
- 意味: すべてのものは常に変化しているという真理です。物事は変わり続けるものであり、何も永遠には続きません。
- 出典: 仏教全般
2. 「自灯明・法灯明」(じとうみょう・ほうとうみょう)
- 意味: 自らを灯りとし、法を灯りとせよ。他人に依存せず、自分自身と仏の教えを頼りに生きることを教えています。
- 出典: 涅槃経(ねはんぎょう)
3. 「怨みに報いるに怨みをもってしたならば、ついに怨みの止むことがない。怨みを捨ててこそ止む」
- 意味: 怨みに対して怨みで返すならば、怨みは永遠に終わらない。怨みを捨てることで初めて怨みは消えるという教えです。
- 出典: ダンマパダ(法句経)
4. 「一切皆苦」(いっさいかいく)
- 意味: 人生は苦しみで満ちているという真理です。この苦しみを理解した上であきらめずその原因を探ることが仏教の教えの一つです。
- 出典: 仏教全般
5. 「不生不滅」(ふしょうふめつ)
- 意味: 生まれることもなければ滅することもないという真理です。すべてのものは相対的であり、絶対的な生や死は存在しません。
- 出典: 仏教全般
6. 「心はすべての行為の先立つものであり、心はすべての行為の主である」(こころはすべてのこういのさきだつものであり、こころはすべてのこういのしゅである)
- 意味: 心がすべての行為を導き、心がその行為を支配するという教えです。心の状態が行動や結果を決定します。
- 出典: ダンマパダ(法句経)
日本の仏教の歴史
日本の名僧
聖徳太子を僧と捉えるのは一般的ではないと思いますが、日本の仏教という意味では仏教の理解度の高さ(聖徳太子が勉強したと言われるメモやお経の注釈書などが残っています)から、ここで紹介します。
1. 聖徳太子(しょうとくたいし)
- 時代: 飛鳥時代
- 概要: 日本仏教の基礎を築いた人物で、仏教を国家の基盤として広めました。法隆寺など多くの寺院を建立し、十七条憲法を制定しました。
- 貢献: 仏教を日本の文化や政治に深く根付かせる役割を果たした最重要人物です。
2. 行基(ぎょうき)
- 時代: 奈良時代
- 概要: 民間で布教活動を行い、多くの橋や池などの公共事業を手がけました。東大寺大仏建立に尽力し、多くの民衆から支持されました。
- 貢献: 社会事業を通じて仏教を広め、民衆の生活改善に貢献しました。行基菩薩とも。
3. 最澄(さいちょう)
- 時代: 平安時代
- 宗派: 天台宗
- 概要: 比叡山延暦寺を開き、日本に天台宗を広めました。大乗仏教の精神を重視し、多くの弟子を育成しました。
- 貢献: 天台宗を通じて、幅広い仏教教育を行い、日本の仏教文化の発展に寄与しました。
4. 空海(くうかい)
- 時代: 平安時代
- 宗派: 真言宗
- 概要: 高野山金剛峯寺を開き、日本に密教を広めました。書道や詩文でも才能を発揮し、多才な人物として知られています。宗派を超えて東大寺の管長を務めていたとも。
- 貢献: 密教の教えを広め、宗教儀式や文化活動を通じて日本の文化発展に大きな影響を与えました。また、後期の主著である「十住心論」は思想史に残る非常に重要な一冊。
5. 法然(ほうねん)
- 時代: 鎌倉時代
- 宗派: 浄土宗
- 概要: 念仏を唱えることで阿弥陀仏の救いを得るという浄土宗を広めました。貴族から庶民まで広く支持されました。
- 貢献: 念仏を中心とする簡明な教えを通じて、多くの人々に仏教の救いを提供しました。
6. 親鸞(しんらん)
- 時代: 鎌倉時代
- 宗派: 浄土真宗
- 概要: 法然の弟子であり、自らの罪深さを認識しながらも、阿弥陀仏の慈悲を信じるという教えを広めました。
- 貢献: 浄土真宗を確立し、民衆に希望を与える仏教の教えを広めました。
7. 道元(どうげん)
- 時代: 鎌倉時代
- 宗派: 曹洞宗
- 概要: 中国で禅の修行を積み、帰国後に曹洞宗を広めました。永平寺を開き、座禅を中心とした修行を重視しました。
- 貢献: 禅の実践を通じて、心の平安を追求する教えを広めました。主著である「正法眼蔵」は、海外にもファンが多く存在するほどで、仏教の悟りの境地を美しく格調高い言葉で描く様々な巻で構成されている。
8. 日蓮(にちれん)
- 時代: 鎌倉時代
- 宗派: 日蓮宗
- 概要: 法華経を中心とする教えを広め、念仏や禅宗などの他宗を批判しました。度重なる迫害を受けながらも信仰を貫きました。
- 貢献: 法華経の教えを広め、困難な状況でも信仰を貫く強い意志を示しました。
日本の仏像
1. 東大寺大仏(奈良県奈良市)
- 正式名称: 盧舎那仏(るしゃなぶつ)
- 特徴: 東大寺の大仏殿に安置されている巨大な仏像で、高さは約15メートル。奈良時代(8世紀)に聖武天皇の命によって建立されました。
- 歴史: 日本の仏教文化の象徴であり、東大寺自体がユネスコの世界遺産に登録されています。
2. 鎌倉大仏(神奈川県鎌倉市)
- 正式名称: 阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)
- 特徴: 高徳院にある高さ約11.4メートルの大仏。鎌倉時代(13世紀)に建立され、屋外に鎮座する大仏として有名です。
- 歴史: 長年にわたって風雨に耐え、鎌倉のシンボルとして親しまれています。
3. 広隆寺弥勒菩薩半跏思惟像(京都府京都市)
- 正式名称: 弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしいぞう)
- 特徴: 半跏(片足を反対の膝に置いた姿勢)で思索にふける姿を表現した優美な木像。飛鳥時代(7世紀)の作。
- 歴史: 日本最古の木造仏像とされ、国宝に指定されています。
4. 東寺(教王護国寺)五大明王像(京都府京都市)
- 特徴: 東寺の講堂に安置されている五体の仏像で、密教の守護神として信仰されています。特に中央の不動明王像が有名です。
- 歴史: 平安時代(9世紀)に建立され、密教美術の最高傑作とされています。
5. 中尊寺金色堂の阿弥陀如来像(岩手県平泉町)
- 特徴: 中尊寺金色堂の中央に安置されている阿弥陀如来像。金箔が施された豪華な仏像です。
- 歴史: 平安時代(12世紀)に建立され、奥州藤原氏の栄華を象徴するものとして知られています。
6. 興福寺阿修羅像(奈良県奈良市)
- 特徴: 八部衆の一つである阿修羅像。三面六臂(顔が三つ、腕が六本)の独特な姿が特徴です。
- 歴史: 奈良時代(8世紀)の作で、興福寺の仏像群の中でも特に人気があります。
7. 薬師寺薬師三尊像(奈良県奈良市)
- 特徴: 中央の薬師如来像と左右の日光菩薩像・月光菩薩像の三尊像。薬師如来は病気平癒の仏として信仰されています。
- 歴史: 飛鳥時代(7世紀)の作で、薬師寺の本尊として崇められています。
8. 長谷寺十一面観音像(奈良県桜井市)
- 特徴: 長谷寺の本尊である高さ約10メートルの木造十一面観音像。十一面観音は慈悲深い仏として信仰されています。
- 歴史: 奈良時代(8世紀)に建立され、多くの巡礼者が訪れる場所です。
9. 清水寺千手観音像(京都府京都市)
- 特徴: 清水寺の本堂に安置されている千手観音像。千手観音は、多くの手で人々を救う慈悲の仏として信仰されています。
- 歴史: 平安時代(9世紀)に建立され、清水寺の象徴的な仏像です。
10. 唐招提寺鑑真和上坐像(奈良県奈良市)
- 特徴: 唐招提寺に安置されている鑑真和上の像。鑑真は中国から日本に渡り、仏教を広めた僧侶です。
- 歴史: 平安時代(9世紀)の作で、日本最古の肖像彫刻とされています。
仏教の文献
1. 般若経(はんにゃきょう)
- 概要: 般若経は、大乗仏教の経典で、空の哲学を中心に教えています。最も有名なものには『般若心経』があります。
- 内容: 空の概念を説き、物事の本質が無自性であることを教えています。『般若心経』は短い経典ですが、その内容は非常に深遠です。
2. 法華経(ほけきょう)
- 概要: 大乗仏教の経典で、すべての人々が仏になる可能性を持つことを説いています。特に日本の仏教において重要視されています。
- 内容: 一乗思想(すべての教えは仏への道に通じる)や、観世音菩薩の慈悲を強調しています。法華経は日蓮宗などで特に重要とされています。
3. 涅槃経(ねはんぎょう)
- 概要: 仏陀の最後の教えをまとめた経典で、涅槃(解脱)に至る道を説いています。
- 内容: 涅槃に至るための教えや、仏性(すべての生き物が持つ仏の性質)について説かれています。
4. 阿含経(あごんきょう)
- 概要: 初期仏教の経典で、仏陀の直接の教えを記録しています。パーリ語(サンスクリット語よりも日常語に近い)で書かれた経典が多くあります。
- 内容: 仏陀の言葉を中心に、戒律や瞑想の実践法、解脱の道について説かれています。
5. 浄土三部経(じょうどさんぶきょう)
- 概要: 阿弥陀仏の教えを中心にした経典で、浄土宗や浄土真宗において重要視されています。『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』の三つから成ります。
- 内容: 阿弥陀仏の浄土への往生を願う念仏の実践を説いています。特に『阿弥陀経』は短く、広く読まれています。
6. 華厳経(けごんきょう)
- 概要: 大乗仏教の経典で、仏の世界の壮大なビジョンを描いています。華厳宗の中心経典です。
- 内容: 仏の宇宙観や菩薩の行を詳細に説いています。特に「十地品」は菩薩の修行の段階を示しています。
7. 勝鬘経(しょうまんぎょう)
- 概要: 大乗仏教の経典で、勝鬘夫人が仏陀に対して述べた教えを記録しています。
- 内容: 仏性や菩薩の誓願について説かれています。大乗仏教の理論を深めるための重要な経典です。聖徳太子が注釈書を残していることでも知られています。
8. 無量寿経(むりょうじゅきょう)
- 概要: 浄土教の基本経典の一つで、阿弥陀仏の浄土に関する教えを述べています。
- 内容: 阿弥陀仏の四十八の願いと、その浄土への往生を説いています。浄土宗の信仰の基盤となる経典です。
9. ダンマパダ(法句経)
- 概要: パーリ語で書かれた初期仏教の詩文集で、仏陀の教えを簡潔にまとめたものです。
- 内容: 生き方、道徳、修行についての教えを短い詩の形式で伝えています。仏教の経典としてということに限らず広く読まれています。
10. 摩訶止観(まかしかん)
- 概要: 天台宗の開祖、智顗(ちぎ)が著した修行の指導書です。
- 内容: 止(瞑想の集中)と観(智慧による観察)を通じて心の平安と解脱を得る方法を詳述しています。
仏教用語集
仏教の輪廻
仏教における「輪廻」は、生命が生死を繰り返しながら、六道(ろくどう)と呼ばれる異なる存在の状態を巡るという教えです。
輪廻の概念は、仏教だけでなくインドの他の宗教や哲学にも見られますが、仏教では特に「業」(カルマ)と「解脱」(げだつ)の観点から説明されます。
非常に高度な段階においては、輪廻とは真理に到達する方便であるということが、様々な段階の修行者に向けたブッダのお説法から読み取れます。
仏教のカルマ
仏教におけるカルマ(業、サンスクリット語: karma)とは、行為とその結果の関係を指す重要な概念です。
カルマは単なる行動そのものではなく、その行動が生み出す結果や影響も含んでいます。
仏教において、カルマは個人の生や未来に大きな影響を与えると考えられています。
善業を積むことで良い結果を生み、悪業を避けることで苦しみを減らすことが目指されます。
カルマという概念とその教えは、道徳的な行動の指針として、また仏教修行の実践において重要な役割を果たしています。
仏教の布施
仏教の布施は、他者への寛大な行為や施しを通じて心を清浄にし、慈悲の実践を行うことを目的としています。
財施、法施、無畏施の三つの種類があり、それぞれが異なる方法で他者を支援し、善業を積む手助けをします。
布施を通じて、自分の心を清め、他者への思いやりを深めることが仏教の修行の一環として重要視されています。
六波羅蜜という悟りを得るための修行法の一つですが、いわゆるボランティアと違うのはその他の修行法と合わせて行うことで、分離された自己と他者の関係性としてではなく、自利利他という言葉が示すように、自分のために自然に行えるようになることも目指しています。